不倫相手は13才年上のヒトでした。
彼は毎晩、決まった時間、自宅に【おやすみ】の電話をくれたのです。 毎晩、毎晩、私はマンションで彼からの電話を待っていました。 その電話があるから、私は【愛されている】という安堵と自信があり、彼の私生活に対し嫉妬心を抱くことはありませんでした。 その恋が終わってから数年後、私の年齢が彼が私と不倫していた歳になったとき、9歳年下の男性と恋に落ちました。 まだ若い彼。私と会うことより友人と遊ぶことを優先したり、平気で約束を破ったり。その行動と思考が読めず、付き合いながらも苛立ちを感じていました。 『いま、何しているのだろう?』『他の子と会っているのかもしれない』 疑惑疑念が妄想を煽り、彼がいない時を何倍にも長く感じさせる。 深夜、思わず携帯に手を伸ばして電話をする──。 携帯から流れる留守番サービスのメッセージ。 無機質な声を聞き怒りに冷たくなってゆく指先。それを何度も経験した。 嫉妬する恋が終わったあと、分かったことがある。 年上の彼からの【おやすみ】の電話は、私より年上の彼が、若さに対し抱いていた嫉妬からくる行動だったのだ、と。家にいるか、誰かと出掛けていないか──。 9才年下の彼の行動を私が把握したがったように……彼は、同じ気持ちでいたのだ。 不倫をしているとき『いつか罰があたる』という強迫観念にもにた予感があった。 毎晩、電話でおやすみなさいと言いながら、この償いをさせられるときがくると思っていた。 償いは【13才年上の彼が私に抱いていた気持ち】を【9才年下の彼に私が抱く気持ち】をなぞらせて体験させることだった。 因果応報とはよく言ったもので──こういうことなのかぁ、と二つの恋が終焉した今は自分の経験を面白おかしく納得したりしている私です。
by himawari-salad
| 2004-09-08 10:04
| himawari-40
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